Synopsis
ミレイユは、家族の昨日だけを覚えている。
けれど、家族は彼女の好みも願いも覚えていない。
彼女自身も、自分の望みをうまく答えられなかった。
ローデン子爵家では、強い感情を伴う約束が朝には薄れる。
ただ一人、ミレイユだけが感情の残響まで覚えていた。
青い朝札に、謝罪も愛情も約束も書き続けてきた。
妹の縁談が決まった日、父は彼女を遠縁の記録係と紹介する。
家族ではないと告げた直後、父は一族の約束を尋ねる。
その場でミレイユが選ぶ言葉を、家族はまだ知らない。
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