Synopsis
仕事を終え、軽く食事を摂る。
空腹ではない。喉が渇いているわけでもない。
それでも、無性に人恋しくなる夜がある。
男はグラスを取り、棚から一本のバーボンを下ろす。
四十五ミリに、ほんの少しの水。
それだけで、彼女たちは違う顔を見せる。
バニラ、キャラメル、焦げた樽の苦み。
甘いものが食べられない男にとって、バーボンは夜ごとのデザートだった。
これは酒のレビューではない。
安く会えるものを、安く扱えない男の話である。
※不定期連載です。
Serialization Info
Web Novel