Synopsis

目を覚ますと、ミユは知らない湖の村にいた。 その村の名は、ナギサ。 十人くらいしかいない、小さな湖畔の村だった。 元の世界へ帰る手がかりは、転移の直前に見た黒いローブだけ。 けれど、そのローブはミユにしか見えない。 ミユが住むことになったのは、昔から空き家だったはずの家。 けれどそこには、誰かが暮らしていたような跡が残っていた。 食器が一つ多い。 椅子は湖を見るように置かれている。 棚には、水差しを置いていたような丸い跡がある。 村人たちは、それを不思議がらない。 古い家だから。 昔の住人の片づけ忘れだろう。 そういうこともある。 そうやって、誰かがいないまま、村の日常は自然に回っていた。 一方で、ナギサでは小さな異変が起きている。 道がずれて、知らない部屋へ繋がる。 人の形をした魔物が現れる。 その異変を扱っているのが、ユノという穏やかな女性がまとめる小さなギルドだった。 黒いローブは、村に流れる魔法の力――魔素(まそ)が薄れているせいで、形を保てずにいる。 ローブをもう一度話せる状態にするには、村の魔素を戻す必要がある。 帰るために、ミユはユノのギルドを手伝い、村で起きる異変を調べ始める。 その仕事の中で、ミユは魔法を知り、戦い方を覚え、少しずつこの村の一員になっていく。

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Kakuyomu
Kakuyomu06/15/2026
  • Currentラストメモリア ―黒いローブと帰りたい少女―