Synopsis

愛されることを知らず、孤独に生きてきた七歳の少女リリア。 北の極寒の森で倒れていた彼女は、恐ろしい容貌を持つ最強の辺境伯ヴォルフガングに拾われる。 「お前はもう、この冷たい雪に肌をさらす必要はない」 見た目は怖いが心は誰よりもあたたかく不器用な義父。 優しく美しい義母。 そして、妹を全力で可愛がる双子の兄たち。 温かな衣服と美味しいスープを与えられ、リリアは少しずつ凍りついていた心を溶かしていく。 無自覚なうちに途方もない精霊魔法を操る彼女は、枯れた大地に花を咲かせ、傷ついた人々を癒やし、やがて冷酷な辺境の地そのものに奇跡をもたらす存在となっていく。 これは、誰にも必要とされなかった少女が、本当の家族を見つけ、世界で一番幸せになるまでのあたたかな物語。 【登場人物紹介】 ◇リリア  北の森で倒れていたところを助けられた元孤児の少女。  歳は数えていないがおよそ七歳程度。  無自覚のうちに途方もない魔力を持ち、大小さまざまな精霊たちと遊具のように心を通わせて植物を咲かせたり傷を治すことができる。  愛されることを知らない環境で育ってきたため自分の欲求を通すのが下手だが、新しい家族と接するうちに柔らかな感情を取り戻していく。 ◇ヴォルフガング  国の北にあたる極寒の辺境地帯を治める辺境伯。  背が高く肩幅が広く武骨で恐ろしげな容貌だが、その手先はやさしく心は誰よりもあたたかく不器用である。  倒れていたリリアを自ら外套で包みこんで森から連れ帰り、やがて親バカとしての自らの性分に深く目覚めて、なによりも彼女の笑顔を第一に行動するようになる。 ◇エレノア  北の地から一歩も引いて夫を支え、自らの愛を惜しみなくふりまく朗らかな辺境伯夫人。  美しい容姿にたおやかな所作でお屋敷全体を取り仕切る一方、可愛いものがだめなほど好きで、拾われてきたリリアにふりふりとした服を着せるなど惜しみないお世話を楽しんでいる優しい母の存在。 ◇ルカ  ヴォルフガングとエレノアの間にうまれた双子の長男。  十歳。  明るく陽気でよく笑い、領地の騎士たちと集中して木剣で特訓するのが好きな元気が余っている少年。  妹となったリリアに対して兄っぽく背中を撫でたり手を引いたりして喜ばせようとしきりに走り回る。 ◇レオ  ヴォルフガングとエレノアの間にうまれた双子の次男。  次男らしく物静かであり、少しだけ気むずかしい顔をして頭を使う読書家をよそおうものの、実のところルカと同じくかなりの妹思いであり、いつも横に張り付いて悪い虫がつかないか鋭い視線を投げている少年。  リリアがからむと平静を失うことが多い。

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Kakuyomu
Kakuyomu06/13/2026
  • Current不器用な辺境伯一家に拾われた7歳の幼女。無自覚な精霊魔法で家族を癒やしたら、絶対に手放さないと溺愛されました