Synopsis
江戸川プリテンダーホテルで清掃員として働く「俺」は、入口に立つドアマン・百瀬海渡を“モーゼ”と呼んでいた。
自動ドアのセンサーに手をかざすだけ。 正直、いなくても困らない仕事だと思っていた。
けれど、出張でホテルを利用する旧友は言う。
「あの人の『おかえりなさいませ』が聞きたくて、また泊まりたくなるんだ」
その日から、俺は少しだけモーゼを見るようになった。
そして昨日。 俺は確かに、あいつと話した。
今日は、いつもいるはずのエントランス前に、彼の姿はなかった。
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