Synopsis

「遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけむ……」 深夜の御所で、後白河法皇はただ一人、流行歌である今様を口ずさんでいた。 「日本一の大天狗」と恐れられ、平家や源氏すらも盤上の駒として操った絶対権力者。しかし、血みどろの闘争の果てに彼を待っていたのは、勝利の歓喜ではなく、すべては朝露のごとく消え去るという圧倒的な無常観だった。 滅びゆく政敵の姿に涙し、大原の山奥で祈る建礼門院の清らかさを前に、法皇は己の業の深さに打ちひしがれ、静かに頭を垂れる。 権力の頂点にしがみつきながらも、本当は誰よりも救いと安らぎを求めていた。平安末期の歴史の濁流のなかで、もがき、嘆き、歌い続けたひとりの人間の生涯。 ※本作は『平家物語』をベースとしたフィクションです。作者の歴史知識は「平家物語を読んだことがある」レベルですので、時代考証等には乏しい点、ご容赦ください。

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Kakuyomu
Kakuyomu07/02/2026
  • Current後白河院