Synopsis
『嘘つきな君の葬列』のあらすじです。全体の流れや作品の魅力が魅力的に伝わるようにまとめました。
『嘘つきな君の葬列』あらすじ
【キャッチコピー】
三年前、君の骨を拾った。――なのに今日、君は「僕」のままで転校してきた。
【あらすじ】
高校二年生の大久保駿(おおくぼ しゅん)は、心に深い傷を負ったまま、死んだように灰色の毎日を送っていた。三年前の梅雨の日、最愛の幼馴染・氷室葉月(ひむろ はづき)を不慮の踏切事故で亡くし、その骨を自らの手で拾ったからだ。忘れるように遠くの街へ転校した駿だったが、あの日失ったお焼香の匂いと遺影の笑顔だけは、どうしても脳裏から離れずにいた。
そんな五月のある日、駿のクラスに一人の女子生徒が編入してくる。黒板に迷いのない筆跡で書かれたのは、あまりにも残酷で、愛おしいその名前――『氷室葉月』。
そこにいたのは、三年前と何一つ変わらない姿の少女だった。驚愕し動揺する教室の中で、彼女はまっすぐに駿を見つめ、昔と変わらない、誰の前でも自分を「僕」と呼ぶあの口調で告げる。「僕は、ずっと会いたい人がいて、ここに来ました」と。
あの葬式は一体何だったのか。放課後の誰もいない教室で再会した葉月の口から語られたのは、驚くべき「三年前の真実」だった。事故のあの日、激しい雨の中で足を滑らせて川へ流され、すべてを失ったこと。身元不明の遺体が警察の勘違いで葉月とされ、葬儀が行われてしまったこと。そして、記憶を失いボロボロだった彼女を救い、我が子のように温かく育ててくれた山奥の優しい老夫婦の存在。
すべての記憶を取り戻した葉月は、偽物の名前で偽りの人生を生きることを拒み、ただ一人の大切な存在――駿に自分を見つけてもらうためだけに、本当の自分の名前と「僕」という居場所を取り戻して戻ってきたのだった。
二度と彼女の手を離さないと誓った駿は、葉月と共に、彼女を三年間守り続けてくれた老夫婦の住む山奥の家へと向かう。過去の悲しみや数々の障壁を乗り越え、かつて失ったはずの、あまりにも平凡で愛おしい「これからの未来」を二人で一歩ずつ歩み出す、優しくて切ない純愛と救済の物語。
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