Synopsis
私は一発の銃弾。銃弾に自由はない。
9mmパラベラム弾、重量八グラム、運動エネルギー五〇〇ジュール。
優秀な殺し屋の手によって薬室へ送り込まれ、引き金が引かれた瞬間、私の「出勤」が始まる。
目標までは三十二メートル。しかし、発射直前のわずかな手ブレが、私の軌道を無情にも狂わせる。
重力が勝ち始め、下降線をたどる私が見つけたのは、壁に止まった一匹の「先客」だった――。
銃弾の視点から描かれる、奇妙に哲学的で、どこかドライな「お仕事」の記録。
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