Synopsis

静岡県伊東市あ赤沢。 キィン、と空気が凍るような音がした。 「投票数:0票」 その数字を見た瞬間、そらは笑うこともできなかった。 ——誰にも選ばれなかった。 ——一口も、記憶に残らなかった。 夕暮れの厨房で、紙を握りつぶした指だけが震えていた。 数日前のフードフェスから、その結果は今も消えない。 ソイタルトは、誰の心も動かさなかった。 「おしゃれだけ。味が弱い」 「ヴィーガンって聞くと身構える」 「結局、よく分からない」 「悪くないけど、また食べたいとは思わない」 それは評価ではなく、否定ですらない。 ただの「無関心」だった。 ——選ぶ理由がない。

Serialization Info

Web Novel

Service languages
Kakuyomu
Kakuyomu06/20/2026
  • Current0票のスイーツを生んだ女子高生、全国フードグランプリで本気を出す