Synopsis
「お前には番犬がお似合いだ」
婚約破棄の夜会で、そう笑われた侯爵令嬢エルナ。
誰も彼女の側に立たない広間で、ただ一人、進み出た者がいた。
「番犬」と侮られてきた、寡黙な護衛騎士ヴァイス。
「では、私がお連れします」
彼はエルナを抱え上げ、夜の街道へ攫っていく――。
無口で不器用なその騎士が、なぜ自分を助けたのか。
道中で気づく、彼の手の古い傷。どこかで見た、その傷痕。
そして夜営の火のそばで、彼がこぼした小さな呟き。
「……やっと、お守りできる」
これは、誰の目にも映らなかった令嬢と、
ずっと彼女だけを見ていた番犬の、七年越しの物語。
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