Synopsis

「ねえ。もし、明日、世界が終わってしまうとしたら、どうする?」  森砂は(あんまりにも暇だったから)そんなことを海風に聞いた。  なんでそんなことを風に聞いたかというと、昨日の夜にそんな内容の映画を見たからだった。 「どうするって、どうもしないよ。いつも通りにしてると思うよ」  風は話をしながらも、ずっと筆を持っている手を(いつものように)動かし続けている。  砂はそんな風を見ながらじっとしている。なぜかというと砂は今、『絵のモデル』をしているからだった。  風は画家だった。  砂と風は同い年の十八歳だったけど、風はもう画家になっていた。  風は絵の天才だった。  子供のころから、ずっとそうで、みんなが風の絵の才能を知っていたし、いろんな賞を取って、中学生のころには風は画家としてもう絵を描いていた。  そんな風のことをすごいなって思ったり、自慢の幼馴染だなって思ったり、それからちょっとだけ羨ましいなって、砂は思ったりした。 「絵を描いているってこと?」 「うん。きっとそうだと思う」  風はじっと透き通るような大きな瞳で砂のことを見つめた。

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Kakuyomu
Kakuyomu06/06/2026
  • Current森砂。もりすな。