Synopsis
西暦2050年、世界は終わりを迎えた。
主要都市に降り注いだ巨大隕石、それに端を発する第三次世界大戦、そして泥沼の核戦争――。
人類が自ら招いた最悪の時代の幕引きに、それは現れた。隕石の中から羽化した謎の「魔獣達」。人類をただの『餌』として蹂躙する圧倒的な絶望を前に、世界はなす術なく崩壊していく。
だが、この終末に抗える唯一の『刃』があった。
大戦の裏で、日本政府が極秘裏に創り出した新人類――「魔法使い」。
その圧倒的な力により、今や世界各国は、日本から派遣される魔法使いなしには一日たりとも生き延びられないほど、日本の軍事力に依存しきっていた。
――そんな世界の命運を背負わされているのは、一人の少年だった。
氷室零騎(ひむろ れいき)、14歳。令和から続く名門軍人の家系に生まれ、狂気的な英才教育を叩き込まれた彼は、最強の「氷」と扱いづらい「虚無」を操る魔法使い軍人。
「来年は中3なんですけど。ここから入れる保険はありますか?」
そんなぼやきを漏らしながら、電動マウンテンバイクで太平洋の大海原を凍らせて爆走する日々。子供だろうが何だろうが、実力があるゆえに長期休暇時は日本政府から馬車馬のように酷使されるブラックな日常を送っていた。
ある日、ロシアからの要請で、危険度Sラン
クの魔獣『空界の白鯨(ホワイト・アルバム)』の単独討伐に赴いた零騎は、事前準備と圧倒的な魔法センスにより、世界を恐怖させる巨獣を文字通り「氷漬け」にして瞬殺す
る。
しかし、戦いが終わった直後、凍りついた戦場に異変が起きる。
砕け散る白鯨の死骸に混ざり、空からゆっくりと「誰か」が落ちてきたのだ。
零騎が秘術『虚足』を駆使して間一髪で抱きとめたのは、意識を失った一人の少女。
「――マリア・アルティシア? なんでイギリスの魔法使い軍人がここに……?」
それは、同盟国でありながら現代の魔法技術において日本を猛追する、イギリスの最重要人物だった。
なぜ彼女はSランク魔獣の領域に囚われていたのか?
そして、零騎が持つもう一つの魔法「虚無」の真の力とは――?
これは、あまりにも強靭で、のほほんっとした性格の14歳の少年が、空から降ってきた美少女と共に、終わり逝く世界の救済に挑む終末救済の現代ファンタジー!
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