Synopsis
たからがずっと口を聞いてくれない。どうしよう。
むすーっと、おもちみたいにほほをふくらませた顔をして鬼の島たからはずっと(てんかのほうを見ないで)教室の窓の外を見ていた。
桃の木てんかは困ってしまった。
とんとん、とたからは机を指で叩いている。
たから。なにをさっきからずっと怒ってるの? って聞きたかったけど、そんなこと聞いたら、たからはもっと怒ってしまいそうだったから、それを聞くことはできなかった。
鬼の島たからは窓際にある自分の机の椅子に座って、むすーっとしている。
桃の木てんかはたからの一つ前の自分の机の椅子に座って、後ろを向いて、むすーっとしているたからを見ていた。
時間は放課後の時間で、みんなもう帰ってしまって、六年二組の教室には今、たからとてんかの二人しかいなかった。
窓は開けていたから、とっても気持ちのいい春のあったかい風が(いつもとは違って、とっても静かな)六年二組の教室の中には吹き込んでいた。
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