Synopsis
最強の剣客、八咫烏の異名を持つ男、佐吉。
戦の世に生まれ落ち、戦場に生き、幾星霜の命を斬り伏せてきた。
その力は老いた今も健在、豪傑として名を馳せ、今を生きる。
彼は本差と脇差、二振りの刀を帯刀している。
特に本差『楠大路』は高値で取引されると言われる銘刀。
一本に結った髪を揺らし歩む彼を、刀を狙う影が襲う。
だが、佐吉は頑なに本差を抜こうとはしない。
──抜かないのではない、抜けないのだ。
螺鈿模様が印された柄頭が、静かに光り輝く。
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