Synopsis
本編「ペルセウス座流星群」の外側で、
主人公・トキが所属するバンドSixxを見ていた、もう一つのバンド、Bratz。
ヒロシのドラムに憧れた律は、ベースを手にし、
ショウ、カズと共にライブハウスで音を鳴らし始める。
だが、Sixxの新しいベースとして現れたトキの存在が、
律の中にあった憧れを、少しずつ嫉妬へと変えていく。
ヒロシの隣で鳴りたかった。
届かなかった場所があった。
それでも、自分たちの音は確かに残っていた。
プロにはならなかった。
それでも、悪くなかった。
きっと、悪くなかったのだと思う。
【登場人物】
■律
本作の主人公。
Bratzのベーシスト。
高校時代、ライブハウスでヒロシのドラムに衝撃を受け、ベースを始める。
理屈で音を捉えるタイプで、リズムや音の置き方に強いこだわりを持つ。
ヒロシのドラムの隣で鳴るベースに憧れ続けていたが、
Sixxの新しいベースとして現れたトキの音を聴き、
その憧れは少しずつ嫉妬へと変わっていく。
■ショウ
Bratzのドラマー。
律の中学からの友人。
元々はギター志望だったが、律に押し切られてドラムを始める。
嘘が下手で、感情がそのまま顔や音に出るタイプ。
最初は荒削りだったが、ヒロシと話すようになり、
少しずつドラマーとして変わっていく。
■カズ
Bratzのギターボーカル。
少し生意気で扱いづらいが、作曲センスと音感は抜群。
かつてはヒデと人気を二分するほどの存在だった。
曲が少し進みすぎており、周囲が追いつく前に本人だけ次へ行ってしまうタイプ。
それでも律とショウに出会い、Bratzとして音を鳴らし始める。
■ヒロシ
Sixxのドラマー。
律がベースを始めるきっかけになった人物。
派手な手数ではなく、一発のバスドラとスネアでバンド全体を支える。
寡黙で掴みどころがないが、音は誰よりも聴いている。
律とショウにとって、憧れであり、越えられない基準でもある。
■トキ
本編「ペルセウス座流星群」の主人公。
Sixxの新しいベーシスト。
チーくん脱退後、Sixxに加入する。
最初は未完成に見えるが、Stingrayを手にしてから音が変わり始める。
譜面は読めず、感覚で音を掴む野生型のベーシスト。
律にとって、自分と同じ場所にいると思っていたはずが、
やがて嫉妬の対象になっていく。
■ヒデ
Sixxのギターボーカル。
白いLes Paul Customを構え、掠れた声で英語詞を歌う。
Sixxの中心であり、曲をバンドの形へ整える存在。
カズの才能も認めており、
カズにとっても少し特別な相手。
■ジン
Sixxのギター。
使い込まれた赤茶けたGibson SGを振り回すように弾く。
粗く、暴れるようなギターだが、
時折バンドを前へ押し出す妙なリフを持ってくる。
リョウコに好意を寄せている。
■チーくん
Sixxの元ベーシスト。
本名はチカラ。
ジャズやブルースを通ってきた技巧派。
ヒロシのバスドラの隙間に、自然に音を差し込むようなベースを弾く。
律にとって、嫌いであり、目標でもある存在。
■リョウコ
ライブハウスに出入りしている女性。
静かで少し体温の低い、観測者のような存在。
律の中にあるヒロシへの憧れを見抜く。
若い頃は律と付き合っているわけではないが、
後に律と同じ家に帰るようになる。
■下手側の最前列にいる小柄な女の子
Sixxのライブで、いつも下手側の最前列にいる少女。
名前は語られないが、本編を知る読者にはナオを思わせる存在。
トキが必死にベースを鳴らす理由の一つとして、律の目に映る。
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