Synopsis
高校2年生の千尋(ちひろ)は、他人の顔色を窺い、「正解」のリアクションを返すことで人間関係の波風を立てないように生きてきた。傷つくのも、誰かを傷つけるのも怖い。無意識に心の周囲に「見えない棘(ハリ)」を張り巡らせ、当たり障りのない透明な存在でいることが一番の防衛策だった。
しかし、秋の席替えで隣になったのは、いつもクラスの中心で笑っている自由奔放な男子・夏向(かなた)だった。思ったことをすぐに口にする彼を「自分とは住む世界が違う」と敬遠する千尋。けれど、いつも能天気に見える夏向が、実は誰よりも周囲の変化に敏感で、彼なりの「優しさ」を不器用に配っていることに気づいてしまう。
正反対の二人が、お互いの見えない傷に触れ、少しずつ自分を許していく。もどかしくて、チクリと痛くて、だけど最高に温かい青春ダイアリー。
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