Synopsis
貴族子弟は、一定の年齢で神殿の洗礼を受け、能力を公的に判定される。
金・銀・青・緑・赤・白――六段階の等級。
辺境伯家の三男レイハルトは、子供の頃から自分の状態を把握していた。
出力は低く、適性は補助寄り。
白等級判定は、ほぼ避けられない。
想定していた通り、家督から外れ、北部の補給管理所へ送られる。
用意していた処遇の一つだった。
ただ一つ、想定と違った点がある。
洗礼を境に、自分の中で動かないはずのものが動き始めた。
強くはない。
だが、見えている情報を整理すれば、選択は変えられる。
記録を照合し、差分を拾い、順番を組み替える。
与えられた配置の中で、結果だけを静かに変えていく。
白等級のまま、外からは分かりにくい形で、確実に。
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