Synopsis
櫻井美羽、十五歳。
代々、川端家本家筋に仕える櫻井家の令嬢。
いずれ夢にまで見た主君・川端ことねの「絶対の右腕」となるべく、誇りと覚悟を胸に育てられてきた、金色の髪の帰国子女のお嬢様。
だが、入学した高校で、彼女を待っていたのはーー
「金髪のくせに、ぶりっ子? ウケる」
「『パパ』だってさ。高校生にもなって」
「イジメてやろうか?」「いいね」「賛成!」
彼女たちの理由は、ただ一つ。「暇だから」
水浸しの上履き。机にぶちまけられた花瓶の水。下駄箱の死んだネズミ。母から贈られた大切なシャープペンが、踏みにじられていく写真の数々——
「これは、ことね様の右腕になるための、修行ですわ」
笑顔の下で削られていく誇り。父にも、母にも、誰にも言えない。
追い詰められた美羽が夜の街を走り抜けた、その先で出会ったのは?
これは、折られた少女が、瑞稀に会うまでの話。
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