Synopsis
数百年続くエルフとオークの泥沼の戦争。
「銀氷の聖女」と謳われるハイエルフのエルフェリーゼは、敗北の果てに、最凶の宿敵であるハイオークの戦士・グレンガルドに捕らえられる。
オークに捕まれば、待っているのは種を産まされる道具としての凄惨な運命。
死を覚悟した彼女を待っていたのは、しかし、あまりに不器用で高潔な――「一人の男」としての献身だった。
「食え。腹が減っていては、絶望する気力も湧かんだろう」
不毛な戦争の裏側。リーゼは、宿敵であるはずの彼の腕の中で、初めて真実を知る。
グレンガルドの正体は、現在のエルフ王家がその地位を奪い、呪いによって醜い姿へ変えた「正統なる王」の末裔だったのだ。
追手として迫る、傲慢な婚約者。
二人の愛を嘲笑い、利用しようと画策するエルフの黒幕。
そして、月満ちる夜にだけ現れる、グレンガルドの「真の姿」。
これは、呪われた血を引く少女と、姿を奪われた王が、欺瞞に満ちた世界を焼き尽くすまでの物語。
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