Synopsis

モブのはずだった。 転生してきたエルーシアは、決めていた。 ゲームの主人公にも悪役令嬢にも関わらない。 端っこで、紅茶と石鹸を作って静かに生きる。 そう、決めていたのに。 ある春の夜会で、運命が少し、ずれた。 本来とは違う令嬢が、王太子に断罪された。 帰り道、見知らぬ騎士に肩のショールを拾われた。 それだけのことだった、はずだった。 翌朝、その騎士が視察と言って店にやってくる。 無口で、無愛想で、しかしなぜか毎日。 もう一杯とだけ告げて、紅茶を飲んで帰っていく。 私、モブのはずなのですが。 気づけば、行き場をなくした元婚約者が弟子入りに現れる。 公爵令嬢が、優雅な微笑で買収の話を持ちかけてくる。 王妃陛下からの招待状が、勝手口に届く。 何もしていない、はずだった。 ただ、毎日、真面目に紅茶を淹れていただけ。 なのに、騎士団長の灰色の瞳は、いつから私の指先ばかりを見ているのだろう。

Serialization Info

Web Novel

Service languages
Syosetu wo Yomou
Syosetu wo Yomou04/25/2026
  • Currentモブ令嬢のつもりでしたが、気づいたら国一番の商会を築いていたらしいです