Synopsis
「では、新任の法務官殿は、紙で勇者を止めると? はは、面白い冗談だ」
過労死した特許弁理士・ケンカクは、剣と魔法の異世界に転生した。
しかしそこは、「勇者」という言葉そのものが巨大商業ギルドによって商標登録された、狂った資本主義ファンタジー世界だった。
高額ライセンス料を払った者だけが「公認勇者」を名乗り、スポンサーロゴを鎧に貼って魔族を狩る。迷惑動画を撮影し、農村の無許可自警団には億単位の商標権侵害訴訟を叩きつける。
一方、被害者はコンプライアンスを遵守しすぎて訴状に怯える魔王軍だった。
「法務部、やりましょう。前世の知識、全部使います」
主人公は魔王軍の崩壊寸前な法務部に採用され、前世の圧倒的な知的財産権知識(チート)を武器に反撃を開始する。
内容証明郵便。商標無効審判。株式過半数取得からのアカウントBAN。
物理攻撃より生々しい「合法的な社会的抹殺」が、傲慢な公認勇者たちを次々と葬っていく。
しかし、勝利の証拠を積み上げるうちに浮かび上がる「勇者」商標の真の起源。
そこには200年前に消された名前と、主人公が前世で唯一敗訴した記憶がつながっていた。
「勇者という言葉は、はじめから民衆のものだ」——その宣言を、世界に証明できるか。
笑えて、怒れて、泣ける知財ざまぁファンタジー、開廷。
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※なお現実世界においても『勇者』は株式会社スクウェア・エニックスの登録商標です。本作はフィクションです。
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