Synopsis

道端に財布が落ちていた。 何人もの人が通り過ぎていく。 誰も足を止めない。 誰も見向きもしない。 見なかったことにするか。 それとも、拾って交番に届けるか。 ただ財布を拾うだけ。 ただ正しいことをするだけ。 そのはずだった。 けれど、中身を確認した瞬間、俺の中に小さな声が生まれる。 一枚くらいなら。 財布を届けるまでのわずかな時間。 男は、自分の中にある欲と、正しさと、浅ましさを見つめることになる。 これは、落ちていた財布を拾った男の話。

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Kakuyomu
Kakuyomu05/17/2026
  • Current【小説】拾ってしまった財布