Synopsis
シュリの巨大樹はテレマカシ王国の核だった。
おおきな朱梨の樹のしたで——シュリの樹を讃える歌は皆が口ずさんだ。
城下の小さい家。
城下の大きい家。
子どもも、大人も、老いぼれも、酔いどれも。
城の豪華絢爛に住まう王と、妃と、王女と、彼らもそうであった。
しかし朱梨の樹は急速に株を下げていった。
何者かの感情的の思惑のせいで。
人々は怒った。
樹の撒き散らす枯葉は花は、ゴミクズだ、と。
かつては樹を愛した者が、愛を憎しみへ変える豹変。
ところで、シュリの巨大樹のもと、猿に育てられたという捨て子の女子がいたそうだが・・・
今や汚職の官吏の棟梁として、樹を切り倒そうとしている。
しかしながら、ヒーローやヒロインというのは、いつ何時も現れるようで、テレマカシの巨大樹の瀕した危機においても、例外ではなかった。
樹の上に立ち、「この樹は切らせない」そう立ちはだかり、何日何周何月も、抗議を続ける女性が、いたのだった。
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