Synopsis
現代日本の工事現場で働く工藤隼人は、二十代後半の現場作業員。
ニッカポッカに安全靴、腰には道具帯。
趣味は格闘技と筋トレ、そして武器術動画を見ることだった。
ある日、解体現場の崩落事故に巻き込まれた隼人は、落下の瞬間、とっさに近くにあったバール二本を掴む。
次に目を覚ますと、そこは後漢末。
黄巾の乱のただ中だった。
土埃、悲鳴、逃げ惑う村人。
そして黄色い布を巻いた黄巾賊たち。
刀も槍もない。
戦の経験もない。
あるのは、現場で鍛えた身体と、二本のバールだけ。
逃げたい。
死にたくない。
だが、背後には逃げ遅れた老人と子どもがいた。
隼人は仕方なく二本の鉄梃を構える。
槍を絡め、盾をこじり、武器を叩き落とし、倒れかけた門を利用して黄巾賊を食い止める。
その異様な戦いを見たのは、劉備、関羽、張飛の三兄弟だった。
民を背にして退かなかった現場作業員が、二本のバールを手に三国志の乱世へ踏み出す物語。
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