Synopsis
雪に閉ざされた旧校舎宿泊施設で、過去の児童死亡事故をめぐる関係者たちが集められる。咲くはずのない季節に咲く雪桜、村に伝わる不気味なわらべ歌、そして雪の下から見つかる死体。警視庁の真壁、二階堂、法医学者の九条は、教師・江口桜次郎が隠す九年前の記憶に近づいていく。誰の子でもない子を、誰が雪に埋めたのか。
【登場人物】
真壁彰(まかべ・あきら)
警視庁捜査一課の刑事。実直で現場主義。雪桜村で起きる不可解な事件を、感情に流されず追っていく。
二階堂壮也(にかいどう・そうや)
警視庁総務部広報課の警部補。真壁と行動を共にする。江口桜次郎とは高校時代の同級生で、彼の軽口の奥にあるものを見抜いている。
九条雅紀(くじょう・まさき)
法医学者。静かで観察眼が鋭い。江口の顔色や反応から、彼が何かを抱えていることに気づく。
江口桜次郎(えぐち・おうじろう)
中学校教師。三白眼と目の下のクマが印象的な、軽口の多い男。二階堂の高校時代の同級生。面倒くさがりで自虐的だが、子どもにだけは誠実。九年前、雪桜村で起きた児童死亡事故に関わっている。
戸倉誠一(とくら・せいいち)
旧雪桜小中学校の元担任。九年前の児童死亡事故を知る人物。現在の再検証のため、雪桜村へ呼ばれる。
白石理佳(しらいし・りか)
県教育委員会の職員。過去の事故の記録整理と聞き取りに関わる。丁寧で隙がないが、何かを守ろうとしているようにも見える。
大内医師(おおうち)
旧雪桜小中学校の元校医。九年前の事故当時、子どもたちの健康状態や診療記録を知っていた人物。
柿沼康夫(かきぬま・やすお)
元PTA会長。地元で強い発言力を持つ男。過去の事故を「終わったこと」として片づけようとする。
佐貫源蔵(さぬき・げんぞう)
雪桜村の有力者。旧校舎の再開発にも関わる老人。村の過去を掘り返されることを嫌う。
宮原司(みやはら・つかさ)
地元の観光事業者。旧校舎の宿泊施設化に関わっている。江口とは過去に同じ時期、雪桜村にいたことがある。
笹原トメ(ささはら・とめ)
雪桜村の古老。村に伝わるわらべ歌を知る人物。「誰の子でもない子」という言葉で、九年前の事件の核心を示唆する。
雪桜村の子どもたち
旧校舎宿泊施設に滞在している子どもたち。江口が守ろうとする存在であり、過去の事件と現在の事件をつなぐ鏡でもある。
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