Synopsis
十年ぶりに、故郷の海辺の町へ戻ってきた俺。
再開発で景色は変わり、昔ながらの店も減っていく中、毎年最初の花火大会の日にだけ開く古い売店は、今年も変わらず灯りをともしていた。
店主は、もうとっくに亡くなっているはずだった。
そこにいたのは、かつて些細な喧嘩をきっかけに疎遠になった親友・恭二だった。
子どもの頃、何度も通った海辺の小さな食堂。
大人になった俺は前へ進むことばかりを選び、気づけば帰れないまま十年が過ぎていた。
一方で恭二は、経営が苦しくなってもなお、その場所を守り続けていた。
変わっていく町。変わってしまった自分。
それでも、誰かの想いがある限り、変わらずそこにあり続ける場所はある――。
海上花火の夜に再会する、すれ違った友情と故郷をめぐるひと夏の物語。
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