Synopsis
忘れもしない十年前の誕生日に、あるおぞましい悪夢を見て、それからこの発想がモゾモゾと虫のように頭に湧きました。どのようにおぞましいかは読んでくださればわかります。
思いのほか好評のようでありがとうございます。
青井良夫は天災で娘を死なせてしまい家庭は崩壊、自暴自棄な生活を送っていた。
ある日、勤務する鉄道会社の健康診断の再検査で医者から錠剤を渡されるが、それは政府が密かに開発していた新薬で、飲めば男を性転換させる代物だった。おまけに若返りの副作用で十七歳の少女となり、年齢はおろか性別さえ違う別人になってしまう。
状況の収拾のために病院へ戻る青井だったが、監禁されて開発者の妻から恐ろしい計画
を知らされる。実は青井は自殺した娘アスミに生き写し。これに気づいた開発者の片田は養女にして、代理をさせようと企んでいたのだ。
なんとか片田の妻の協力で難を逃れた青井は、アスミの元彼の乾と知り合い、アスミの生存の可能性に気づく。
なぜ片田は妻に嘘をついてまで青井を娘にしなければならないのか。
理由はふたつ、ひとつは青井を囮にアスミに近づくストーカー共を狩るためだ。
実はアスミは片田の研究をやめさせるために、サイトでヌードを晒して、世間の注目を浴びることで、父親の名誉を奪い、大学病院にいられないようにしようと画策していたのだが、予定外にファンが多く、ストーカー被害に遭っていたのだ。
なぜ娘は身を削るような真似をしたのか? 実は薬は兵器に転用できるからだ。これを液状にして大量に水道に流せば、虐殺なきホロコーストが可能になる。
さらに青井が狙われた、ふたつ目の理由は、もしアスミが例の薬を飲んでいたならどうなるか? 女が飲めば若返り子供になってしまう。そうなれば邪魔になるのはサイトに流れたヌードだ。これは青井を身代わりにすれば娘を救済できる。
これらの情報を片田のライバルに教えた青井は罠にはめて海外へ逃亡することに成功する。それから歳月が流れ、日本に帰国した青井は音羽明美と名乗り、高校教師としてアスミを見守るのだった。
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