Synopsis

二〇一三年五月、十九になったばかりの春に、四国八十八ヶ所霊場を歩き遍路で回った。 順打ち通し打ち、四十日少し。 宿は途中から、無料宿に切り替えた。 善根宿、通夜堂、遍路小屋。 形はばらばらで、共通点は雨と風がしのげるという一点だけだった。 夜にだけ、起きることがあった。 戸が勝手に開く小屋。 歩く音だけが部屋の周りを巡る通夜堂。 顔の見えない先客がいる、海辺の小屋。 家主のいない家で、握り飯がひとりでに増える宿。 これは、その夜の記録です。 土地と寺の名前は、いまも泊まる人がいるので、出さないことにしました。 全八話。僕がガチで体験した実話です。

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Kakuyomu
Kakuyomu05/06/2026
  • Current歩き遍路、夜の宿で