Synopsis

競馬ゲームと血統表が好きなだけの普通の男、白峰颯真。 二十四歳。牧場経営の経験なし。馬産現場の知識なし。あるのは、画面の中で弱小牧場を立て直してきた記憶だけ。 そんな颯真が目覚めたのは、北海道・日高の馬産地。 しかも彼は、中央馬主資格を持つオーナーブリーダー牧場――白峰牧場の若き跡取りになっていた。 亡き父が残したのは、古びた馬房、膨らんだ借金、信用を失いかけた牧場名。 繁殖牝馬は高齢、未勝利、訳ありばかり。 職員たちは、倒れたあと急に変わった若オーナーを簡単には信じない。 だが颯真には、馬の能力、適性、血統因子、成長曲線、故障リスクが断片的に見える謎の力があった。 《血統譜》。 それは勝ち馬を当てる力ではない。 未来を確定させる力でもない。 誰にも拾われなかった可能性と、壊してはいけない危うさを見つける力だった。 競馬ゲームなら数クリックで終わる牧場再建を、現実の金と時間と人間関係の中でやる。 一勝では牧場は救えない。 けれど、一勝もなければ話す席にも座れない。 これは、数字が見える若オーナーが、数字では測れない馬たちと、父の牧場を継ぎ直す物語。

Serialization Info

Web Novel

Service languages
Kakuyomu
Kakuyomu05/05/2026
  • Current俺だけに見える血統譜で、潰れかけ牧場を継ぎ直す