Synopsis
まだ6月であるというのに猛暑日を記録したその日の午後、オレは霞が関のとある会議室の末席を占めていた。朝から異常気象だなどとリアタイショーのコメンテーター達は宣わっていたが、異常気象なんて言葉は無能な学者連中が自身の怠慢と不見識を隠すために発明した単語である、とオレは思っている。だって、そうだろう?奴らが正しく奴らの仕事をしているのであれば、正しい理論に基づく正しい分析が正しく現下の状況を説明してくれていたことであろうゆえ、それはもはや異常の埒外であるのだから。
まぁ、気象予報などと言うものは当たるも八卦程度にしか思っていないので大した実害もないのではあるが、気象庁の無能どもに負けず劣らずの奴らがオレの目の前に座っていることには閉口せざるを得まい。そもそも法務省なんて役所は司法が行政から独立している-という建付けになっている-この国にあっては、最も不要な組織なのではないだろうか。法案なんてものは所詮その所管省庁において作成されるのであるし、その法案が憲法以下現行法と矛盾していないことの確認、調整は内閣法制局の仕事であろう。であれば、司法行政が法務省の所管する業務である、などといくら述べ立てたところでそれは所詮マッチポンプに過ぎず、仮にその所管を内閣府に移しても何ら問題はないのであれば、要するにオレの目の前に座っている無能どもは、自分達の雇用を守るためだけに仕事をしているとしかオレには思えないのである。尤も、霞が関なんてものはどこへ行っても同じなのであろうが……
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