Synopsis

その日、イニス村は、いつも通りの朝を迎えていた。 だが平穏は、一瞬で壊れる。 森から現れたのは、普通じゃない魔物だった。 逃げ惑う村人たちは次々と蹂躙され、為す術もなく命を落としていく。十三歳の少年ククルもまた、恐怖で動けず、ただ目の前の光景を見ていることしかできなかった。 ――幼なじみのリィナが、狙われるまでは。 震える手で石を投げ、魔物の注意を引き、自分へと向ける。そこからは逃げながら、必死に考え続けた。戦う力はない。剣もない。あるのは、この村にあるものだけ。 粉と油で炎を起こし、井戸水で地面を泥に変え、わずかな隙を作る。そして崩れかけた家を巻き込み、魔物を押さえつけることで、ようやく「届く距離」まで引きずり下ろす。 最後に残ったのは、一本の竹槍だけだった。 これは、勇者でも英雄でもない、ただの少年が“その場にあるもの”だけで四大魔族の一体を倒すまでの物語。

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Kakuyomu
Kakuyomu05/04/2026
  • Current勇者でも倒せなかった四大魔族を、村人であるただの少年が倒したお話し