Synopsis
縁切りで名高い神社を訪れたはずの女は、なぜか稲荷神社に辿り着く。
春の柔らかな陽気の中、朱色の鳥居と甘い香り、そして死装束の巫女に導かれるように願いを捧げる。
やがて願いは叶う。
だがそれは終わりではなく、始まりだった。
夫の死の後、子の病、そして自身を蝕む異変。
重なる不幸の中で、女は気づき始める。
あの日、本当に訪れた場所はどこだったのか。
それは神だったのか、それとも――。
静かに侵食する因果と、名もなき存在の気配を描く怪異純文学。
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