Synopsis
七年前、家の火災で恋人ミチコは姿を消した。
遺体は見つからず、彼女は両親殺害の容疑者として指名手配されている。
残された私は、ただ生きているだけの抜け殻となった。
春、紹介で入社した小さな事務所。
そこで与えられた席は、異様に冷たい椅子だった。
体温を奪うような冷気。
奇妙な「四月の心得」。
そして、耳元で囁かれる声。
「見つけた」
それは、あの火事の夜に聞いた声と同じだった。
焼け残った想いは、形を変えてなお存在し続ける。
これは、終わることを許されなかった二人の記録。
Serialization Info
Web Novel