Synopsis

ホブゴブリンの護(まもる)は、本来は勇者に倒されるだけの序盤最弱のボスである。 だが彼は一度、この世界を完全攻略していた。勇者すら打ち倒し、果ては世界を司るゲーム神にすら勝利した異端の存在である。 そして彼の願いにより、世界はリセットされた。 再び最弱のホブゴブリンとして目覚めた護だったが、すべての記憶は残っている。敵の配置、イベントの分岐、そして勇者の結末まで この世界の理すべてを知る彼にとって、二周目はもはや作業に等しいはずだった。 しかし、そんな彼の前に現れた新たな勇者は、これまでの常識を覆す存在だった。 アレス・スカーレット。 勇者の証を持ちながら、敵を前にして戦うどころか泣き叫び、命乞いをして逃げ出す 【勇者失格】の少女。 あまりにも弱く、あまりにも不安定なその姿に、護は違和感を覚える。 だが同時に、逃げる寸前に見せた“悔しさ”を宿した表情を見逃さなかった。 その瞬間、彼は決断する。 俺は、この勇者を、育て直す。 かつては倒す側だったホブゴブリンが、今度は勝たせる側に回る。 正体を隠しながら勇者に接触し、敵の強さを調整し、成長の導線を設計し、時には敗北すら演出する。 表では勇者が戦い、 裏では護がすべてを仕組む。 さらに、オークやリザードマン、エルフといった魔物たちを再集結させ、勇者育成部隊として運用。 敵であるはずの存在たちが、勇者を支えるという歪で異質な構図の中で、物語は進行していく。 やがて勇者アレスは、小さな成功と挫折を繰り返しながら成長していくが、護の計画すら超える脅威 人間が生み出したもう一つの最凶の魔王が出現する。 すべてが想定通りに進むはずだったブレイブレガリアの世界が、また狂い始める。 それでもホブゴブリンの護は、表に出ない。 戦わない。名も名乗らない。 ただ一つの目的のために。 「あの泣き虫を、最後まで立たせる」 これは、英雄の物語ではない。 英雄を影で勝たせ続けた者の物語である。

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Kakuyomu
Kakuyomu04/01/2026
  • Current逃げた女勇者を、魔物ホブゴブリンの俺が再教育