Synopsis
主婦・藤原澄江は、ある日、新聞の片隅に載った死刑囚の記事に目を留める。
理由もわからぬまま送った一通の手紙。
やがて返ってきた返事は、日常に亀裂を入れていく。
夫とはすれ違い、子どもたちは巣立ち、台所が変わらずにある。
季節が巡るなか、十年にわたり続く往復書簡。
これは恋ではない。善意でもない。
孤独と孤独が、言葉だけで触れあおうとした記録。
家族の中で見失われた女と、社会から切り離された男。
二人をつなぐのは、白い便箋。
静かに、深くじんわり心へ残る物語。
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