Synopsis
村に広がる奇病──忘却病。
かかれば記憶は少しずつ消え、
十年から十五年で言葉も歩き方も忘れ、やがて死に至る。
ただひとつだけ、この病には残酷な特徴があった。
死ぬ日だけ、すべての記憶が戻る。
エマの夫・ヨナスも、この病に侵された。
十年の介護の末、夫はもうエマの名前すら呼べない。
それでもエマは、ただそばにいることだけを選び続けた。
──そしてある朝。
ヨナスは、かつての優しい声でエマの名前を呼んだ。
今日が、二人にとって“最後の一日”の始まりだった。
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