Synopsis
桜の開花を間近に控えた山の中。一羽のきつつきが、木の枝に垂れる美しいつららに恋をした。
「僕たちの名には共通点があるんだよ」
そんな知識を披露しながら、きつつきはつららと穏やかに言葉を交わす。しかし、少しずつ息苦しくなっていくきつつき。
己を貫く冷たさと、溢れ出す血の温もり。死を目前にしながらも、きつつきは「そうしたかったんだ」と微笑む。やがて訪れる桜前線の気配とともに、二人は一つになってゆく――。
言葉の由来と命の煌めきが交差する、切なく幻想的な短編物語。
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