Synopsis

まだ「魔素」という言葉が存在しない時代。 魔素石の中継地ケルゴで、帳付けの端仕事をしながら暮らす無所属の観測者セラフィナ・ノクトは、地下保管庫の石と地上の石のあいだに、誰も気にしない差異を見つける。 それは、見過ごせば済むはずの偏りだった。 だが冬が深まるにつれて、その差は記録帳の上で繰り返し現れ、既存のどの言葉でも説明できなくなっていく。 観測環境の消滅、工房からの排除、生活の崩壊。 すべてを失いながらも見続けた先で、ノクトはまだこの世界に存在しない名前を、たった一つ書きつける。 これは、歴史に残る論文の裏側にあった、記録されない時間の物語。

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Kakuyomu
Kakuyomu04/14/2026
  • Current名前のない光