Synopsis

暗い部屋の中に、謎の人物がいる。 頭部全体を覆う「黒い仮面」をかぶっていた。目の部分だけが赤く光っている。 その全身には、黒い金属スーツを着用していた。見る人によっては、「ロボット」のような印象を受けるかもしれない。映画やゲームにいそうなデザインだ。 しかし、仮面の下から聞こえてくる呼吸音は、明らかに人間のもの。体形も「ロボット」にしては引きしまっている。 この人物の真正面にだけ、ひとすじの照明が当たっていた。 そこにそびえ立つのは、シャンパングラスのタワーだ。暗い部屋の中で、幻想的に輝いている。シャンパンの甘い香りがただよっていた。 謎の人物は黙って、「黒いボウリングの玉」を構える。 これをどうするのか。 もちろん、ぶつけるのだ。あのシャンパンタワーに。 ボウリングには歴史がある。長い長い歴史がある。 もともとは、古代エジプトで「子どもの遊び」として始まった。 それが「占い」にも用いられるようになり、やがて古代ギリシア、古代ローマ、そのあと世界各地へと広がっていく。 英仏百年戦争の裏で。 無敵艦隊との戦いの裏で。 アメリカ禁酒法時代の裏で。 ボウリングの歴史はつむがれてきた。 たとえば、もともと「九本」だったボウリングのピンがなぜ、「十本」になったのか。 そして最近、ボウリングの歴史にまた、新たな変化が起きようとしていた。 次なる歴史は、日本から始まる。 暗い部屋の中、謎の人物が投球体勢に入った。 次の世界大会が始まるのだ。 選ばれし者たちが今、日本へと向かっている。 さあ、始めよう。 これが『ドミノ・クラッシュ・ボウリング』だ。 (参考文献) 世界のボウリング100年の歴史と至難「スポーツ化」に燃えた50年 大村 義和/著 遊タイム出版 ハンディ版 ボウリング大辞典 宮田 哲郎/編著 ベースボール・マガジン社 他

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Syosetu wo Yomou
Syosetu wo Yomou04/01/2026
  • Currentドミノ・クラッシュ・ボウリング