Synopsis
七年間、王宮の魔法防衛網をたった一人で支え続けたフェリツィア。彼女の報酬は、婚約者である第二王子からの「お前はもう不要だ」という一言だった。
平民出身の宮廷魔法師フェリツィアは、国境に張り巡らされた結界の維持、魔道具の開発と修繕、災害予測まで一手に担ってきた。だが王宮は、華やかな「奇跡」を見せる新たな聖女に心酔し、地味な魔法技術者の価値を忘れる。婚約を破棄され、宮廷を追われたフェリツィアは、辺境の小さな街へと流れ着く。
そこで出会ったのは、身分を隠して辺境を調査していた隣国の公爵ヴェルナー。彼はフェリツィアの魔法技術の真価をただ一人見抜き、静かに手を差し伸べる。
一方、フェリツィアが去った王宮では結界が綻び始め、魔物の侵入が相次ぐ。偽聖女の奇跡では結界は直せない。追放した張本人たちが「戻ってこい」と命じるが、フェリツィアの答えは明快だ——「お断りします」。
辺境で新たな仲間を得、自らの技術で街を守りながら、フェリツィアは王宮の腐敗の真相に迫る。果たして彼女が最後に選ぶのは、復讐か、赦しか、それとも——。
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