Synopsis

魔法が世界に溶け込んで、三十年。 魔法特許庁(MPB)には今日も、誰かが作った術式が持ち込まれる。 補助係の神崎ハルトは、魔法が使えない。 発現投与を受けたが、適合しなかった。 腕輪はない。魔法も出ない。 ただ、術式を読むことができる。記録を覚えることができる。そして——面白いと思うことができる。 非適合者がなぜ魔法特許庁で働くのか。 同僚に聞かれるたびに、彼は少し考えてから答える。 「面白いので」 八歳の子どもが初めて灯した光の登録から、二十年間遺品の中に眠っていた術式の申請まで。魔法を持たない男は今日も、誰かが作ったものを、紙の上で丁寧に追う。 そしてある日、三十四万件を超える記憶の中に、ひとつの一致を見つける。

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Kakuyomu
Kakuyomu03/30/2026
  • Current魔法特許庁ーーその魔法、違法ですーー