Synopsis

帝国歴622年、それまで他国に対して軍事的な圧力をかけることこそあるものの、実際には静寂を保っていた帝国が遂に周辺国侵略へと動き出そうとしていた。帝国の君主たる皇帝は、まずは自国の【魔法使い】を強制的に軍に招集することにした。 ただし【魔法使い】といえども種類は豊富だ。皇帝の望むような他者を傷つける魔法を生業にするものもいれば、殺傷能力のない極めて家庭的な魔法のみを扱う魔法使いもいる。 帝国に住むモナとその家族は、後者のタイプの魔法使い一家だった。けれど皇帝は無情にも全ての魔法使いを徴兵することを決めた。それに反発した家庭魔法使いは周辺諸国に亡命を始める。モナとその家族も、その一員だった。 しかしながら亡命の途中、モナは父と母を失ってしまう。自身もボロボロに傷つきながらもモナは、帝国との国境沿いの平穏な田舎町まで辿り着く。 けれど体力も気力も、もう限界だった。道の真ん中で倒れ込み、意識を失ってしまったしまったモナだったが、そんな彼女を田舎町【イルクオーレ】の住人であるルチアが発見・保護した。 次に目覚めた時、モナは自分を見つめる2人の人間──ルチアとその叔父であるバルナバに気がついた。どうして行き倒れていたのかと問いかけるルチアに、モナは国境沿いの田舎町で自身の出身国を明かせば追い出されてしまうかもしれないという保身から【記憶喪失】だと嘘をつく。そんなモナを可哀想に思ったルチアとボルナバは、町外れにある小さな畑と家に住んではどうかと持ちかける。 ──こうして、何もかもを失ったモナの、何もかもが新しい生活が始まった。

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Kakuyomu
Kakuyomu03/22/2026
  • Currentモナと幸せのレシピ