Synopsis
巨大隕石を撃ち砕き、世界を救った十八歳の少年、戌亥レイ。
彼が操る零式神経同期外骨格〈ゼロシキ〉は、設計限界を超える〈OVER SYNC〉によって隕石を粉砕し、その代償として大破した。
レイは二週間の昏睡に陥る。
目覚めた彼を待っていたのは、歓喜ではなく「管理」という言葉だった。
ゼロシキは政府の管理下に置かれ、解析と量産計画が進められる。だが明らかになる。
あの兵器は、レイがいなければ起動しない。
国家は彼を英雄と呼ぶ。
だが実態は、“炉心”としての運用だった。
利権、保身、政治的優位。
救われたはずの人類は、何ひとつ変わっていない。
精神安定支援の名目で送り込まれる国民的アイドル・美月アスカ。
かつてレイに救われた彼女もまた、この社会に消費される存在だった。
そして再び迫る、第二の隕石。
守るべきは地球か。
国家か。
それとも――そんな人間たちか。
これは、世界を救った少年が、
“人間を救う価値”を問い直す物語。
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