Synopsis
「がらくた屋」と蔑まれた修復師エーリカは、五年間
誰も気づかない仕事で王宮の全魔道具を支え続けていた。
ある日、政争に巻き込まれ追放される。
振り返らなかった。
流れ着いた辺境の砦で待っていたのは、
朽ちかけた魔道具の山と——ずっと推してきた騎士様だった。
推しの鎧を磨く。関節を削り出す。剣の結晶層を最適化する。
推しに「聖女だ」と言われて毎回死にそうになりながら、
今日も工房で鼻歌を歌っている。
戻ってほしい? 今さら?
——ごめんなさい、この鎧を磨くので忙しいです。
そして誰も知らない。
エーリカが去った王宮の魔道具が、
音を立てずに壊れていっていることを。
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