Synopsis

なぎこは、その夜はじめて、ちひろの身体を見る。 真っ白な肌。そこには森はなく、ただ男のものと女のものが、争うことなく重なり合っていた。 驚きはなかった。 なぎこは、どこかで気づいていたのかもしれない。 この人のなかには、女と男の境目が静かに溶けていることを。 量子力学では、観測されたときに世界が定まるという。 けれど、その夜なぎこが見たのは、 むしろ境目がほどけ、世界がひとつに重なっていく瞬間だった。

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Kakuyomu
Kakuyomu03/06/2026
  • Current「量子力学女子が般若心経を説いた」色即是空の身体――なぎこが知った夜  なぎこは、その夜はじめて、ちひろの身体を見た。