Synopsis
数百年前、世界から「高度魔法文明」の記憶が消えた。
書物は白紙に変わり、人々の頭からは一切の知識が失われた。残されたのは、使い方のわからない廃墟と、「触れてはならない」という漠然とした禁忌だけ。
人々はそれを「大忘却」と呼び、忘却教会の教えに従って過去を封印した。
辺境の街で暮らす青年カイ(22歳)のスキルは【残留思念】——物や廃墟に触れると、そこに刻まれた過去の記憶が断片的に流れ込んでくる。
ただし見えるのは、欠けたパズルのような映像のかけらだけ。完璧な設計図は手に入らない。ぼやけた断片から推理し、試行錯誤を繰り返して、失われた技術を一つずつ復元していく——それがカイのやり方だ。
水不足に苦しむ街を救うため、カイは廃墟から古代の浄化技術の記憶を読み取る。
だがこの世界では、「大忘却」以前の技術を復元すること自体が最大の禁忌。
忘却教会の監視官が街に派遣され、カイの周囲に包囲網が狭まっていく。
それでも、カイは止まらない。
廃墟に眠る記憶を掘り起こすたびに、街は豊かになり、仲間が増え——
そして「大忘却」の裏に隠された、この世界最大の秘密に近づいていく。
なぜ、文明の記憶は消されたのか。
誰が、何のためにそうしたのか。
そして、その答えを知ったとき——カイは何を選ぶのか。
「全てを復元する」でも「忘れたままでいる」でもない、第三の道を探す物語。
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