Synopsis
余命宣告から始まるはずの『極私的人生論』。
その“本編”に触れる前に、作者は附録として、日々の断片を徒然に記す。音楽、映画、仕事、家族、記憶——どれも結論になりきらないまま、しかし確かに胸の奥で波打っているものだ。
量子力学の比喩を借りながら、「観測」が人生を固定してしまう瞬間と、その直前に残る揺れを、静かに掬い上げていく。答えは急がない。断言もしない。
ただ、読者の中で何かが“確定”してしまうような、極私的な温度を残す。これは小説ではない。けれど、人生の波形を写した記録である。
Serialization Info
Web Novel