Synopsis
校正者として働く陽子は、
他人の文章だけでなく、自分の生き方にまで赤を入れて生きていた。
完璧であること、正しくあること。
その裏で、愛も日々も、いつしか「誤字」と化していく。
ある春の日、陽子は恋人と歩いた公園の噴水に
愛用の赤ペンを落とす。
それは、彼女の人生から修正という呪文が
音を立てて外れていく瞬間だった。
愛と仕事、赦しと創造。
噴水から吹き上がる風のように、
見えない何かに触れて変わっていく女性の再生の物語。
――風は、まだつづいている。
(全12章・長編完結)
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