Synopsis
「お金がないと、価値がない気がするんです」
そう言って座った相談者に、
男はあっさり言った。
「稼げないから価値がない、とはならない」
生活には金がいる。
不安になるのも、当然だ。
だが――
人間の価値まで、数字に預ける必要はない。
「人間の価値は、最初から完成してる」
綺麗事に聞こえるかもしれない。
それでも、事実だ。
静かな対話の末に、
相談者は気づく。
欲しかったのは、お金じゃなく、
自分を否定しない理由だったのだと。
――もう、証拠はいらない。
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