Synopsis
とある小さなレストラン。もうすぐ昼だというのに店内は薄暗く、客席はもちろん、奥の厨房に至るまで水を打ったように静まり返っている。二階にある住居で店主はようやく目を覚ました。
布団の中で身じろぎし、重たい体を引きずるようにのそのそと上半身を起こす。
枕元の時計に目をやると、一瞬だけ目を見開き、「あっ」と短く声を漏らした。だが次の瞬間にはまぶたを閉じ、喉の奥から長く深いため息を吐き出した。
――そうだ。もう、いいんだった……。
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